目黒の外遊び活動に追い風か

 東京都の『子供の「遊び」推進プロジェクト』事業に、目黒区の外遊び活動のネットワーク団体「めぐろあそびばねっと」が選定されました。
 このプロジェクトは、国の子ども家庭庁創設など、子どもの居場所問題やインクルーシブな社会への世論の関心の高まりを受け、障がいの有無に関わらず全ての子どもが誰一人取り残されることなく、身近な場所で多様な遊びや体験ができるように、「遊び」の創出につながる取組みを目的として、都内8団体が公募により選定され、都内各地で子どもの外遊び環境を広げるプロジェクトが行われます。

参考リンク:東京都『子供の「遊び」推進プロジェクト』

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夏休みに5回開催される、外遊びイベント「めぐろプレーパークキャラバン隊」

 今回、この公募事業に採択となった目黒でのプロジェクトは、これまで区内の公園で月一回や週一回の外遊び活動をしていた団体が、常設プレーパークの設立に向けて連携することを目的にネットワークグループを作り、夏休みに5回の外遊びイベントを行うというものです。

めぐろプレーパークキャラバン隊

開催概要

2023年8月16日(水)10:00~17:00
会場:東山公園(目黒区東山3-24-23)

2023年8月17日(木)14:00~20:00、8月23日(水)14:00~17:00
会場:中央緑地公園(目黒区中央町2-26-6)

2023年8月25日(金)10:00~17:00、9月1日(金)15:00~20:00
会場:すずめのお宿緑地公園(目黒区碑文谷3-11-22)

いずれも参加無料・申込不要(自由参加)。
ロープ遊び、焚き火、木工工作、昔遊び、ウォータースライダーや大型遊具づくりなど。

主催:めぐろあそびばねっと
実施団体:めぐろ遊び場づくりの会/あそぼう会
後援:目黒区/目黒区教育委員会

イベントの詳細はめぐろあそびばねっとのWebサイトをご覧ください。

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オープンでインクルーシブな みんなの居場所=プレーパーク

 1940年代にデンマークで生まれた「冒険遊び場」が源流となったプレーパーク。日本では1979年に世田谷区で常設の「羽根木プレーパーク」が誕生し、約40年たった現在、全国で450カ所以上に広がっています。
 全国のプレーパークでは、それぞれの特色がありながらも、「自分の責任で自由に遊ぶ」をモットーに、子どもの「やりたい!」を大切にして、できる限り禁止行為や制限のない自由な遊び環境づくりという理念が通底しています。
 また、子どもの遊び場としてだけでなく、乳幼児から高齢者まで、また国籍も性別も障がいの有無も関係なく、誰もが自由に関われる、地域みんなの居場所にもなっています。

 全国的にみると、450以上あるといわれているプレーパーク活動のうち、週5日以上の常設型で運営しているのは全体の1割ほどで、週1回や月1回の活動が大半を占めています。

参考リンク:日本冒険遊び場づくり協会

  一方、世田谷区には週5日以上開催している常設型のプレーパーク・外遊び拠点が5ヶ所(2025年3月に正式オープンとなる砧地域のプレーパークを含めると6ヶ所)あり、品川区・渋谷区には常設型プレーパークがそれぞれ2ヶ所あるなど、目黒の近隣区では常設型プレーパークの取り組みが進んでいます。
 目黒の活動が東京都の事業に選定されたこの機会に、地域での多様な子どもの居場所のあり方について、そしてプレーパークの常設化について、行政と区民の関心が高まることを期待します。

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執筆者:めぐろ区民ジャーナル